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2005.01.25

映画「パッチギ!」井筒和幸監督「心の鼻血を!」

昭和43年!「日本人」と「在日朝鮮人」との青春群像劇!
「京都」を舞台にした「井筒和幸」監督映画「パッチギ!」
「年代」と「舞台」は異なるが!相通ずる「ノスタルジア」
「愚図愚図と酔いしれて…」の「青春時代」に乞う御期待?
【塩谷瞬、思わず涙…井筒流愛のムチに“感謝”】(サンスポ.com)

愚図愚図と酔いしれて…【019】

 米太郎が渋谷天外、太平(幼年期)が藤田勲。

太郎  「米太郎 米太郎 居らんのかい…太平 太平…」
          馬小屋の方から太平が出て来る
太郎  「オイ太平 お父さんは?」
太平  「おっ母ァつれて教会へ行った」
太郎  「ふ~ん 教会へ参ったか それでお前一人、留守番か」
太平  「う~ん」
          と、馬小屋の方見る
太郎  「誰ぞ来てるのか?」
          馬小屋の方から松沢出てくる
松沢  「オッ 目くされの太郎か」
太郎  「雪 えらい降り出したのう お前留守番か?」
松沢  「オウ 今朝 道で米太郎に会うたら 馬がお産する気配が
     見えてきたが女房は病人 太平はまだ子供 俺一人でどうにも
     仕様がない 手伝ってくれと頼まれてな まあこっちへ来い」
          と囲炉裏へゆく
松沢  「太平よ 今の藁 馬小屋へ入れとけ」
太平  「うん」
          と太平 馬小屋の方へ去る
太郎  「お雪 大分 悪いらしいな」
松沢  「医者に もう手当てしても無駄や諦めと言われてから米太郎
     お雪を背負うて教会へ参ってるのやが…」
太郎  「拝んで治るか?」
松沢  「気休めや…お雪 気ぃの方も触れとるらしいしな…」
          舞台 暗転
          スクリーンに雪の激しい映像 出現
太平  「おっ母ァ おっ母ァ!」
お雪  「あヽ雪が 雪が…」
          と立つ オロオロする太平にかまわず
          お雪 縁側へ行き〝雪が雪が〟と呟きつつ
          裏庭へ行く
太平  「おっ父!おっ父!来てくれぇ おっ母ァが おっ母ァが……」
          米太郎 つづいて松沢出る
米太郎 「どうした太平 あヽお雪は?」
太平  「裏庭へ 行った」
          米太郎驚いて行かんとする 太郎が出てくる
太郎  「オイ 何をしてる お産が始まる 米太郎 来てくれ」
          と言い捨てて去る
米太郎 「松沢 お雪を頼む」
松沢  「よし!」
          と飛んで行く
          米太郎 馬屋へ行きかける
          ハッと太平を振り返る
太平  「………おっ父!」
          と太平 駆け出し 
          米太郎にしがみ付いて泣きじゃくる
太平  「おっ父 おっ父!」
米太郎 「泣くな 泣くな太平! 太平 た た 太平ぇ~!」
          と 連呼する
          風音
 ◎それにかぶせてキネの雪の流れ その流
  れが段々早まって 目まぐるしいまでに
  速度が昴まる

 舞台中央で、みすぼらしい冬物の着物に、綿入れのチャンチャンコ姿の太平を米太郎が、しっかと抱きしめている、一枚の写真―。勲はもう一本、煙草に火を点ける。フウーッ…「台詞、こんだけか?」子供の頃の距離感・容積・体積などの体感が、大人になってからは、ちっぽけに感じることがある。しかし、いかに年月が経ったとはいえ、台詞の数が変わろう筈が無い。ビールをグラスに注ぎ、又、一気に飲み干す。フーッ…。まだ、午前八時過ぎ―閑静な住宅地を書斎の窓から見下ろしながら、勲は紫煙を吐き出す…。勲が、ここ奈良市学園前に移り住んだのは、三十三歳の時である。この経緯(いきさつ)も話せば長~い物語となる。

愚図愚図と酔いしれて…【一挙掲載版】

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Comments

 TB有り難うございます。小説を発表されているのですか。すごい。こちらでもTBさせていただきました。

Posted by: 海音 | 2005.01.27 at 01:04 PM

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